証券化

shoukenka

2005/2/24 木曜日

ノンリコースローンとCMBS

ファンドバブルといわれるように商業用不動産市場が活況です。原因のひとつにノンリコースローンの普及があります。各金融機関がこのローンを拡充しバブル期を思わせる貸し込み競争を始めています。

かつてはノンバンクや外資だけの市場でしたが、中央三井信託銀行は2004年9月末で9270億円、1年半で倍増。UFJ銀行は2004年3月から半年で倍増、東京三菱も同期間で7割増。他行も年間千億円単位で増えています。(日経ビジネス2005.1.17.)

バブル期の貸し込みと違うのは、ノンリコースローンを証券化して投資家にリスクを移転できることです。金融機関は貸すだけであり貸し倒れのリスクを負わないで済みます。

この仕組みをCMBS(商業用不動産ローン担保証券)といい2004年の市場規模は9000億円。ノンリコースローンを数10本から数100本束ねて証券化し、優先償還部分、劣後償還部分と切り分けて証券化します。複数ローンをまとめるのでリスク分散できるので高い格付けも得られます。

このCMBS市場は外資の独壇場でしたが、野村証券がいよいよ参入です。この市場が拡大すればノンリコースローンも更に拡大することになります。

(日経金融新聞2005.2.15.)

実は野村証券は1990年代の米国CMBS市場でのナンバーワンプレーヤーだったのです。しかし99年にこのCMBSで4000億円もの損失を計上し撤退しています。今度は日本市場での再参入です。

(週刊ダイヤモンド2005.2.26.)

2005/1/20 木曜日

大手金融機関と地場の不動産開発会社の提携

東京海上ミレアグループ直系の不動産投資顧問会社が千葉県浦安市周辺の住居系不動産特化ファンドを組成します。5物件で資産規模50億円。生損保や信託銀行の機関投資家か資金を受け入れています。

さてそのファンドの実質運営はこの地域での賃貸ビジネスに強い地元の不動産会社です。不動産についての手配と管理は地場の不動産会社であり、お金の面の手配と管理はミレアグループが担っているようです。(保険毎日新聞2005.1.11.)

ファンドさえあれば、開発した賃貸物件についての販売、つまり出口の心配はありません。大手不動産会社は系列REIT(不動産投資信託)への売却を前提として、ビル開発をすすめます。保有リスクを負わずに開発利益だけを追求できます。

現在の不動産投資環境が続くのであれば、地場での開発案件に強い不動産会社と、ファンドに強い金融機関とが提携することでのビジネスメリットはお互いに極めて大きいでしょう。

2004/10/28 木曜日

九州の地元経済界が地元リート

投資対象を九州に限定したREIT(不動産投資信託)が立ち上げられます。「キャナルシティ博多」「パークプレイス大分」等3物件で上場時時価総額600-700億円、更に投資を続け2000億円を目指します。

既に東証には13のREITが上場されています。多くのREITは東京の物件を中核に置きながらリスク分散のために全国各地の物件に投資を行っています。

さて少ない物件数でさらにそれが一定の地域に固まってしまうということは、リスク分散では心配が残ります。「九州地区の不動産取引の活性化につながる」という地元応援の期待はいいのですが、投資家にはどのように見えるのでしょうか。

(日経金融新聞2004.10.19.)

REIT分配金による賃貸住宅居住

ケンコーポレーションとケン不動産投信は証券仲介業参入の一環として不動産ファンドと賃貸住宅入居をセットにします。

これはREIT(リート・不動産投資信託)のファンド・オブ・ファンズです。つまり直接不動産に投資するのではなくREITに投資するファンドです。

そして投資金に対する分配金で賃貸住宅に入居する仕組みです。1億円投資すれば月あたり予想分配金は22万5000円、これに相当する家賃の賃貸住宅に礼金不要保証人不要で入居できる仕組みです。

持ち家というのではありません。ファンドを使い、他の不動産に投資してその家賃収入で「賃貸住宅」に住みます。なるほど面白い発想です。

特徴は(1)資産を住宅に固定させない(2)家賃の払い捨て感覚が少ない。(3)家族構成やライフスタイルの変化に対応しやすい。ただし残念ながら住宅ローンは使えません。(日刊不動産経済通信2004.10.15)

2004/9/23 木曜日

個人地主の貸し地を買い取り「底地ファンド」

運用期間の1年間が経過したこのファンドは配当利回り13%の実績を上げました。組成元はTFP不動産コンサルティングで、ファンド総額は2億円、1口1000万円で投資家は個人10数組とのことです。

ファンドは個人地主4組が売却した貸し地27件で構成されました。借地人が戸建住宅やアパート等を借地上に有しています。運用期間の1年内にすべてを売却しました。主な売却人は借地人だそうです。

貸宅地は相続税上で問題財産といわれます。相続前か後か分かりませんが、地主からまとめて買い取って、一斉に借地人に売却交渉したのでしょう。売れるところはすべて売り切り、残りを何らかの形で処分したのでしょう。

相続税対策に借地底地コンサルは必須です。相続後なら物納申請をしながらの売却交渉も可能です。

(日刊不動産経済通信2004.9.16.号)

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